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インタビュー
インタビュー内容の紹介です。
東京都生活文化局, 文化振興部, 副参事 黒田浩利
http://www.npoid.net/jp/news/i2/view/242
登録年月日:2007/09/03 11:09
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今回インタビューに応じてくださったのは、東京都生活文化局文化振興部副参事 黒田浩利さんです。外国人の方の生活を支援するさまざまな活動についてお話をいただきました。
理事長: まずは、東京都生活文化局による国際化への取り組みについて聞かせてください。現在おこなっている活動は、実際にどのような形で東京都に住む外国人の方の生活に影響を与えていくのでしょうか?
黒田さん: 現在、知事本局が公表しているように、東京都では国際化にむけたさまざまな取り組みをおこなっております。生活文化局では主に地域の国際化を推進することにより、外国人の方も安心して暮らせる地域社会の実現を目指しております。
なお国際化に限ったことではありませんが、個別の具体的な活動を実際にとりおこなうよりは、広域自治体としての立場から各区市町村がその地域の実状に即した活動をおこなえるように環境を整えることこそが、私たちの仕事です。都内の市区町村への各種支援やコーディネートを通じて、その主な役割を果たしていると言えます。
都内に住む外国人の方が持つ意見をどのように吸収し、各機関・団体が進めて行く活動に反映させていけるかが広域行政としての課題です。
理事長: 地域の国際化に取り組む基本方針は良くわかりました。ではその方針を軸に、具体的にはどういった活動を展開なさっているのでしょうか?
黒田さん: 私たちのおこなっている事業は大きく分けて4つの柱からなっております。まず初めに、『地域国際化施策の企画・調整』です。生活文化局では平成9年度から12年度にかけて『外国人都民会議』を開催し、都内に住む外国人の方々から実に様々な意見をいただきました。会議でまとめられた課題はその後『地域国際化推進検討委員会』で話し合われ、結果として具体的な施策に結びついたものも数多くございました。こちらにつきましては後ほど詳しくお話いたします。
理事長: 都民の声が国際化にむけた活動に反映された例としてもわかりやすいですね。その他『地域国際化施策の企画・調整』という部分ではどのような活動がありますか?
黒田さん: 外務省、総務省、そして文部科学省の協力のもとで行っている『外国青年招致事業』では、招致した外国人の方を語学補助教員として各地の中学校・高校に派遣することで国際交流の推進を進めております。また17団体のNGOと連絡会を設置し、各NGOとの意見交換を行い、相互の協力と連携が深まるような取り組みもおこなっております。こういった活動も『地域国際化施策の企画・調整』の一環としてとらえております。
理事長: 良くわかりました。2つめ以降の活動はどういったものでしょうか?
黒田さん: 2つめには、『国際市民交流・国際協力の推進』が挙げられます。市民協力事業や留学生からの各種相談を受けている団体への支援活動に対する助成などが代表的です。また各種団体・機関が進めている国際交流・協力活動の拡大を目指し、私たちが今までに築き上げてきた関連団体・機関とのネットワークに加えてイン
ターネットなども最大限に利用しながら、関連する情報の収集、提供に努めております。国際化への理解を高めていくために各区市の国際交流団体などと協力し、各地域での研修会なども開催しております。
3つめは『防災ボランティア』(災害時に外国人の方への語学支援をおこなう)の募集とその管理です。現在のところ645人の方に御登録いただいており、計23言語に対応ができる体制となっております。突発的な災害に備え、平時より防災訓練や研修会などもおこなっております。
4つめには留学生宿舎『太田記念館』の管理・運営があげられます。『太田記念館』は、中国の人々と親交の深かった故太田宇之助氏より寄贈された土地に都が建設した宿舎で、特に北京市からの留学生を受け入れる施設として運営しておりました。平成14年度からはアジア諸都市からの留学生もその対象となり、より多くの方に利用していただけるようになりました。
理事長: 『外国人都民会議』でまとめられた課題を推進委員会で検討した結果、いくつかの具体的なプランに結びついたということでした。よろしければ具体例を教えていただけますか?
黒田さん: まず13年度の委員会では『外国人の防災』をテーマに議論を重ね、たくさんの提言が出されました。特に外国人の方の場合、非常時の情報収集が困難になると予想されることから、災害時には生活文化局の文化振興部という部署に『外国人災害情報センター』を立ち上げて、必要な情報を収集、提供することが決まりました。市区町村にも同様の情報を提供することで、できるだけ多くの方に情報が行き渡るよう、各機関・団体とも連携をとれるようになっております。なお非常時には、外国人相談窓口も情報の提供元として機能することになります。
理事長: 非常時にはまず東京都に必要な情報が集まり、その後『外国人災害情報センター』に外国人に関係する情報が収集され、それらの情報が区市町村や外国人支援団体などを通じて外国人の方に伝わる仕組みになっているのですね。
黒田さん: はい。例えば、鉄道が動いていないという場合には都の産業労働局の観光部が関連する情報を入手し、私たち文化振興部に伝えられますし、ビザなどの入国関係の情報であれば、入国管理局や大使館などから都の知事本局の外務課に情報が集まり、私たちに情報が伝わるように役割分担がなされております。
このようにして集められた情報は、現在のところ日本語のみでの発信となっておりますが、語学力のある職員やボランティアの方の協力を得ることで多言語での対応ができるよう現在、環境を整備しております。
なお13年度の委員会ではその他にも、災害時にとるべき行動をわかりやすく説明した総合的な防災パンフレット作成の提案があり、『いざというときのサバイバル・マニュアル』の発行につながりました。こちらは各国大使館の情報など、各種インフォメーションを含んだ大変便利なものとなっております。生活文化局のホームペー
ジにも掲載しておりますので、ぜひ一度ご覧になっていただければと思います。
また14年度の委員会では、『外国人にもわかりやすいまちの表記』をテーマにして、道路標識をはじめ公共施設などで使用されている標識・表記を整備・改善することについて話し合われました。ここでの意見をもとに、都では上野・浅草・日本橋などをモデル地域として、より詳しい、そしてわかりやすい表記を広めてゆくこととな
りました。
町全体ということになりますと、もちろん都だけで対応できることではありません。各自治体や民間企業にも御協力いただけるよう『外国人にもわかりやすいまちの表記に関するガイド』を発表し、そのなかでピクトグラム〈絵文字〉の活用などの標識・表示を提案しております。こういった取り組みは関係機関や民間団体などの協
力により、少しずつ町並みに反映されてきているように感じます。
15年度には、長年の課題でありながら有効な解決策がなかった『情報提供』について、検討していただいたらどうかという意見がありました。具体的な検討テーマを決める前に、まずは外国人の方の生活状況を把握することが重要であると考え、外国人の方が普段利用している情報源についてのアンケートをとりました。また各国
の方が利用しているエスニックメディアの方々にもいろいろとお話を伺いました。さらには在日外国人支援をおこなうボランティアの方々や、関連NGO、有識者などにもインタビューをおこないました。それを受けて16年度の検討委員会では、『外国人への効果的な情報提供』というテーマで検討を重ね、外国人の方の情報入手ルートとして多く使われていることが分ったエスニックメディアとの連絡会を開催することなどが提言されました。各エスニックメディアとの協力によって、外国人の方が実際に必要としている情報を確実なルートで発信できるだけでなく、その国の人にとってのわかりやすい表現で伝えることも可能になると考えております。
理事長: 最後に1つ質問があります。国際化への取り組みの中で、手ごたえを感じている部分などはありますか?
黒田さん: 自治体の国際交流協会や民間のボランティア団体などの数も段々と増えてきております。一方、各種情報を各自治体や民間団体、エスニックメディアなどと共有することで、幅広い情報ネットワークが生まれつつあります。そういった中での情報の収集・提供はより大きな意味を持つことになるとでしょう。情報の共有によって外国人の方との交流がますます盛んになり、互いをより深く理解することにつながればよいと思います。
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